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事業再生 Archive

武富士の会社更生手続き3

  • Posted by: hoshioffice
  • 2012年1月13日 14:17
  • 事業再生

武富士は、スポンサー契約をしていた韓国A&Pファイナンスとの契約を昨年12月28日

に解除しました。

これは、A&Pの資金繰り悪化により買収資金が用意できず、スポンサー契約の履行が

なされなかったのが理由のようです。

そのため武富士は、A&Pに代わって、Jトラスト株式会社との間で新たにスポンサー契約

を結び、会社分割の手法を使ってJトラストの子会社である株式会社ロプロに対して消費者

金融事業を承継させ事業の再建を図ることになります。

このように会社分割は、買収する企業が必要な事業だけを切り離して、その事業だけを別

会社に承継させる方法で、いらない事業は分割会社(武富士)に残すことが可能です。

そのため事業再生の手段としては、事業の全部を引き受ける合併よりも会社分割を使った

ほうが妥当なケースが多いように思われます。

なお、このスポンサー変更により、更生計画で定めた過払債権者に対する弁済期限、内容

などに変更はないようです。

 

 

 

 

 

会社分割と詐害行為

  • Posted by: hoshioffice
  • 2011年5月24日 13:58
  • 事業再生

債務超過の状態にある会社が事業再生を図るスキームとして会社分割手続きが活用される

ことがあります。

例えば、債務超過のA社が、新設分割でB社を設立し、A社の優良資産や取引先などをB社

に承継させて、A社には負債のみを残すなどの事例があります。

会社分割には、ある会社の事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の会社

に承継させる「吸収分割」とある会社の事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割

により設立する会社に承継させる「新設分割」があります。

会社法は、会社分割後に、分割会社に対して債務の履行を請求できる債権者は、分割会社

が承継会社・設立会社から移転した純財産の額に等しい対価として発行株式を100%交付

されている場合など、表面的には分割会社の資産内容に変化がないので、分割会社の債権

者は会社分割について異議を述べることはできないとされています。

また、会社分割は、会社法に基づく組織法上の法律行為でもあることから民法の規定である

詐害行為取消権の対象とはされないという考え方もありました。

ところが昨年、東京地裁で分割会社の債権者による詐害行為取消権の行使を認める判断が

なされました。

この裁判例では、債務超過の株式会社Aが会社再建を図るため、業績不振の事業を切り離

し、優良事業に関して有する権利義務を新設分割で設立した株式会社Bに承継させ、設立

会社の設立時発行株式はすべてAに交付されたケースで、原告は、会社分割による承継の

対象とされなかったAの債務の債権者甲で、甲はAに対して損害賠償金の支払いを求めると

ともに、Bに対して本件会社分割が詐害行為にあたるとして、詐害行為取消権に基づく取消し

を求めるとともに、価額賠償請求の訴えを起こしました。

東京地裁は、甲のAに対する請求を全部認容するとともに、Bの会社分割を甲の債権額の限度

で取り消し、甲のBに対する同額の価格賠償を認容しました。控訴審も第1審判決を相当として

控訴を棄却しています。

今後、本判決のように、会社分割も詐害行為となりうるという判断が一般的になると会社分割に

納得しない債権者が、この権利を行使して会社分割の効力を争ってくるケースが増え、中小企業

の事業再生のために会社分割制度が利用できなくなるおそれがあります。

会社分割を利用して事業再生を図る場合は、リスク軽減のためにあらかじめ債権者に対して再生

スキームを説明し、可能な限り理解を得るようにすることが重要と思われます。

 

 

 

会社分割と会社再建

  • Posted by: hoshioffice
  • 2010年1月18日 15:01
  • 事業再生

将来性ある事業部門を持ちながら、他の不採算部門のため過剰債務に陥っている会社が

会社分割という手法を使って、事業の立て直しを計るケースがあります。

もし自社の取引先から会社分割によって、契約内容の変更を要する通知がきた場合、

どのように対処する必要があるでしょうか?

例えばX社が商品の納付先であるA社から「会社分割に伴って事業部門がB社へ承継された

ので、今後は、B社へ商品を納めてほしい」旨連絡を受けたとします。

この場合、X社としては次の点を確認する必要があります。

まず、会社分割により分割会社(A社)から承継会社(B社)へX社の商取引契約が、

承継されたことを確認する必要があります。

会社分割の事実は、法務局が発行する会社の登記事項証明書で確認できます。

次にX社は、A社の債権者として分割契約の内容の閲覧請求ができますので、これにより

X社の売掛債権の請求先が確認できることになります。

また、請求先がA社からB社に承継されていることを確認するとともに、会社分割に至る

背景を把握することで、以後の取引でのトラブルを最小限に抑えることができます。

会社分割は、本来、企業の収益を追求するために会社の法的主体を変更するためのものですが、

使い方次第で企業買収も債務超過にある会社を立ち直らせることもできるわけです。

 

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